こんにちは!
競馬ページ担当の おかだ です!
このページでは、競馬観戦歴10数年の、まだまだ勉強することばかりのファンが、競馬にまつわるあらゆる話題を気ままに書いていきます。
夏競馬の期間中は、毎週行われる重賞から1レースをピックアップ。注目馬はもちろん、レースの概要や過去の優勝馬、名場面も紹介しています。
本題に入る前に、ついに中央競馬も観客を入れた開催が決まりました。8月15日からの新潟競馬は、新潟県在住者で事前に指定席を購入した人に限定して入場が認められます。同時期の小倉、札幌は無観客競馬を継続します。
中央競馬は2月29日から無観客でした。中断も延期もなく開催されてきた日本の競馬。普段通りの観戦スタイルに戻るにはまだ時間がかかりそうですが、限定的とはいえ大きな一歩です。
さて、今回は8月2日に行われるクイーンステークス(GⅢ)を取り上げます。毎年、秋のGⅠに向けて結果を残したい馬が集結。歴代優勝馬の中には、GⅠ戦線を盛り上げた馬もいました。女王候補が北の大地で熱い戦いを繰り広げます。
00年から夏の北海道
すでに夏の札幌開催おなじみのレースですが、初めは競馬場も時期も今とは全く違っていました。
1953年に3歳牝馬限定のレースとして創設。東京競馬場の秋開催、芝2000mでした。その後、開催場を東京と中山競馬場の間で何度も変更。80年以降は、88年に新潟競馬場で行われた時を除き、99年まで中山で行われました。
2000年、牝馬の競走体系整備によって、8月の札幌競馬場、芝1800mに移されました(13年は函館)。出走できる年齢の条件が3歳以上となって、現在に至っています。
3歳馬であれば秋華賞、4歳以上の馬はエリザベス女王杯、さらには牡馬との戦いとなる天皇賞・秋など、それぞれが目標とする秋の大レースを見据えて出走してきます。このレースを足掛かりに出世した馬も少なくありません。
飛躍した女傑たち
札幌に舞台が移された00年以降の成績を見ると、勝ち馬はもちろん、敗れた馬の中にも活躍馬の名前がありました。
近年の優勝馬では、18年のディアドラ、17年のアエロリットがGⅠ戦線で活躍しています。
ディアドラは17年秋華賞を制した後、海外遠征などを経て夏の札幌に登場。1番人気に推され、レースでは後方に待機すると最後の直線では大外から1頭だけ次元の違う末脚を披露しました。
翌19年、中山記念(GⅡ)の出走を最後に、拠点を日本から英国に移して海外を転戦。7月30日に行われた英国GⅠナッソーステークスは、前年覇者として挑みましたが、残念ながら連覇はなりませんでした。今後も英国で調整され、日本馬代表として挑戦は続きます。
アエロリットは3歳時の17年に優勝しました。NHKマイルカップ(GⅠ)を勝利し、GⅠホースとして挑んだ一戦。序盤から先手を奪うと、最後まで先頭を譲らず逃げ切りました。自慢の先行力で、先輩牝馬との戦いもあっさりクリアしました。
クイーンステークス勝利後、19年12月のラストランまでの重賞勝利は1回だけでしたが、18、19年安田記念(GⅠ)の2年連続2着など、牡馬との対戦でも粘り強さを発揮。最後の有馬記念(GⅠ)は、キャリアで一番長い2500mでしたがスタイルを変えずに逃げの手で大いにファンをわかせました。
敗れた馬の中では、05年2着のヘヴンリーロマンスが同年秋の天皇賞を制しました。敗戦後の翌週、連闘で果敢に出走した札幌記念(GⅡ)を制覇。約2カ月の休養を経て挑んだ天皇賞・秋(GⅠ)は、ゼンノロブロイ、タップダンスシチーなど当時を代表する牡馬や牝馬のトップホースを退けました。
同年の天皇賞・秋は戦後初の天覧競馬として行われ、騎乗していた松永幹夫騎手(現調教師)が、馬上から天皇、皇后両陛下に一礼。馬もおとなしく正面を向き、松永騎手がヘルメットを脱いで礼をする姿は、競馬史に残る名場面となりました。ファンには単勝14番人気の低評価を覆して牝馬が勝利した衝撃とともに、その記憶が刻まれています。
ニューヒロイン誕生なるか
アーモンドアイ、クロノジェネシス、ラッキーライラックと牡馬にも全く引けを取らない強豪牝馬が続出。高い壁に挑むには、ここで結果を出さなければなりません。今回は3歳馬の出走はありません。GⅠで跳ね返された馬、あと一歩で重賞タイトルに手が届きそうな馬、さまざまなステップから14頭が集まりました。
19年の2着馬スカーレットカラー(牝5)、3着馬カリビアンゴールド(牝6)が参戦。勝ち馬とは同じタイムで入線しましたが、クビ、アタマとわずかな差で勝利を逃しました。
スカーレットカラーはここ1年、GⅠで結果を出せずにいますが、GⅡ、GⅢでは安定した成績を残しています。念願のビッグタイトル奪取に向けても、リベンジを果たして秋に備えたいところです。
カリビアンゴールドは夏の北海道で良績が目立っています。函館は5戦して勝利はありませんが、2着3回、3着2回とすべて馬券圏内。札幌は3戦1勝、3着1回と出走回数は少ないですが、勝ち星を挙げています。北海道特有の洋芝コースと相性は抜群。初の重賞制覇、チャンスが回ってきました。
重賞連勝中のフェアリーポルカ(牝4)は、秋へ向けて負けられない一戦となります。雪の中で行われた3月の中山牝馬ステークス(GⅢ)、一転して晴天となった4月の福島牝馬ステークス(GⅢ)を制覇。春のGⅠはパスして、夏競馬に目標を定めました。連勝した力は本物なのか、真価が問われます。
人馬ともに話題を集めているナルハヤ(牝6)。鞍上は藤田菜七子騎手。そして馬主は俳優の陣内孝則氏です。前走、マーメイドステークス(GⅢ)は逃げて4着。重賞初参戦ながら、得意の戦法で善戦しました。今回は同じく逃げたい馬が何頭もそろいました。主導権を握って結果を残しているだけに、スタートから先手争いに注目です。
最後に筆者の注目馬です。ここまで挙げた馬ではスカーレットカラー、カリビアンゴールドが中心。実績上位でフェアリーポルカも外せません。
ナルハヤのところで触れましたが、先行したい馬が多いためペースが速くなることは容易に想像できます。前に行った馬が崩れるようであれば差し馬が台頭。外目に入ったオールフォーラヴ、サムシングジャスト、シャドウディーヴァあたりの一発も頭に入れておきたいです。
今回はここまで。
次回も夏競馬恒例の重賞に注目します!
参考:馬名、成績など競走馬に関するデータはJRA公式サイト