【競馬ブログ】「気まぐれウマ放談」 無敗のG1馬に死角はあるのか~皐月賞

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ホープフルステークス覇者コントレイル。福永祐一騎手はクラシック完全制覇に挑む(写真:おかだ)

こんにちは!
競馬ページ担当の おかだ です!

このページでは、競馬観戦歴10数年の、まだまだ勉強することばかりのファンが、競馬にまつわるあらゆる話題を気ままに書いていきます。

4月12日、阪神競馬場で行われた桜花賞(G1、芝1600m)は、松山弘平騎手騎乗のデアリングタクト(牝3)が勝利。先行したスマイルカナ、レシステンシアが粘るところを、馬群の外から1頭だけ脚を伸ばしてきました。

レースは雨が降って芝コースの状態が悪化した中で行われました。敗れた馬の中には、馬場状態に泣いた馬もいることでしょう。しかし、勝ったデアリングタクトは全く苦にせず、力を発揮しました。

前回の記事(目移りしてしまう春のヒロイン候補~桜花賞)で、勝ち馬を本命に挙げていました。馬券は単勝で的中。ゴール前、届いてくれて一安心でした。大阪杯(G1)に続いて上位評価した馬が来てくれました。この調子でいきたいです。

さて、牝馬の次は牡馬です。19日、中山競馬場で皐月賞(G1、芝2000m)が行われます。今回と同じ舞台で行われたG1勝ちのあるコントレイル。マイル王のサリオス。2歳時に無敗でG1を制した両雄が初対決です。2頭に付け入る隙はあるのでしょうか。

春のG1、最初の山場。2頭の頂上決戦を楽しみにしていたファンは筆者も含めて多いはず。無観客になってしまったことは残念ですが、テレビの前で熱戦を見届けたいと思います。

 

 

消えない「飛行機雲」~コントレイル

19年12月に行われたホープフルステークス(G1)覇者のコントレイル。今回と同じ中山・芝2000mのG1を制し、クラシックに直行してきました。

19年の覇者サートゥルナーリア(牡4)も同じローテーションで挑んできました。レースまでの間が長く、定番とは言えませんが、勝ち馬や好走馬が増えてくれば、今後鉄板ローテに成長するかもしれません。

新馬戦勝利後、東京スポーツ杯2歳ステークス(G3、東京・芝1800m)で5馬身差の圧勝。連勝で臨んだ初のG1は、道中4番手のインコースに控えて直線で抜け出すと、他馬の追撃を振り切ってゴールしました。

馬名の意味は「飛行機雲」。ここまでの走りを見ていると、雲が消える気配は感じられません。

距離については心配ないでしょう。問題は1枠1番。94年のナリタブライアン以来、勝ち馬が出ていない枠番です。最内枠が吉と出るか。ホープフルS同様、内からスムーズな競馬が求められそうです。福永祐一騎手は、クラシック完全制覇が懸かります。


皐月賞の常識を覆す~サリオス

朝日杯フューチュリティステークス(G1、阪神・芝1600m)の勝ち馬サリオス。マイルで頂点に立ち、今度は3歳の王道路線に挑戦です。

19年6月2日、新馬戦開幕週の東京競馬場でデビュー。間をあけて2戦目は同年10月のサウジアラビアロイヤルカップ(G3)。新馬戦と同じ舞台で、今度はレコードタイムの快勝でした。

3戦目の前走・朝日杯。3番手につけて、前にいる馬を射程圏内にいれながらレースを進めました。直線に入ってからの脚は1頭だけ違ったように見えました。後方から他の馬が脚を伸ばしても、追いつくわけがありません。まさに横綱の走りでした。

2000m近くのレースで強さを誇ってきたコントレイルが大きなハードルとして立ちはだかります。加えて、距離とローテーションの問題も高い壁となるでしょう。

1600m以上の距離、さらに中山コースをこなせるのか。そして、朝日杯から直行パターンで優勝した馬はいません(朝日杯3歳S時代も含む)。もし、勝利となれば、これまでの常識を覆すことになります。

鞍上はダミアン・レーン騎手。「レーン旋風」を巻き起こした豪州の若手が帰ってきました。サリオスには新馬戦以来の騎乗。成長した相棒と、再び旋風のきっかけを作れるでしょうか。


2強に立ち向かう精鋭たち

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2着が続くヴェルトライゼンデ。2強の壁を破れるか(写真:おかだ)

逆転候補1番手として考えている馬がヴェルトライゼンデです。筆者は、この馬を含めて3強という見立てです。

ホープフルSは、コントレイルとは0.2秒差の2着。着差以上に完敗とも見られますが、位置取りの差で敗れたとも言えます。前走・スプリングステークス(G2)は1800m。2着でしたが、少し距離が短かったかもしれません。

中山経験は十分で、距離延長も歓迎です。コントレイルの位置取りが悪くなり、サリオスの距離不安が露呈するようなことになれば、浮上の可能性は大いにあります。

弥生賞ディープインパクト記念(G2)の勝ち馬サトノフラッグ。未勝利勝ちから、1勝クラスを中山の芝2000mで快勝。前走は最内枠でしたが、外に持ち出して力強く抜け出しました。

ただし、あまりに鮮やかな走りだったことが逆に気がかりです。最内枠から外に出すスムーズな競馬を、これだけのメンバーがそろった中で再現できるか疑問です。ちなみに、弥生賞勝ち馬は過去10年で優勝馬1頭。ちょうど10年前のヴィクトワールピサでした。

優先出走権を獲得できるトライアルレース以上に、近年、前哨戦として存在感を増している共同通信杯(G3)。過去10年で4頭の勝ち馬を輩出しています。今回は優勝馬のダーリントンホール、2着ビターエンダー、4着マイラプソディが参戦しています。

無敗のG1馬に注目は集まっていますが、土つかずの馬は他にもいます。京成杯(G3)勝ち馬クリスタルブラック、3戦負けなしのレクセランスも不気味な存在です。


それでは筆者の見解です。
本命は無敗のG1馬を差し置いて、ヴェルトライゼンデにします。トライアルレース経由のローテーション、距離不安なし。外の17番枠に入りましたが、内にいる2強や他の有力馬を見ながら競馬ができると考えれば、枠も悪くないと考えています。

上位候補はサリオス、コントレイル。以下、ダーリントンホール、ビターエンダー、クリスタルブラック、サトノフラッグが押さえです。3着候補は手広く考えたいところですが絞りました。

先週の桜花賞は雨の中で行われましたが、皐月賞は前日に雨予報。日曜は晴れそうですが、当日の馬場状態がレースに影響してくる可能性も考えられます。今回は、雨の影響が多少なりとも残るとみて見解を考えました。


前日は障害の絶対王者登場

今週は中山競馬場で土日ともにG1レースが行われます。皐月賞前日の18日、中山グランドジャンプ(J・G1、芝4250m)が行われます。

12月の中山大障害と合わせて年に2回のジャンプG1。大障害コースの大竹柵(だいちくさく)と大いけ垣は、他の障害より高く設定されています。2つの関門に挑む場面は、レースの大きな見せ場になっています。

障害の絶対王者オジュウチョウサン(牡9)が、前人未到の5連覇に挑みます。18年の優勝後、平地競走に挑戦。下級条件で連勝を果たし、暮れの大一番有馬記念(G1)に出走。二刀流として話題を集めました。

19年に制覇した後も平地に挑戦しましたが、結果を出すことはできませんでした。前走・阪神スプリングジャンプ(J・G2)で障害戦復帰。2着に9馬身差、レコードタイムの圧勝。得意のフィールドに戻れば、まだまだ健在です。

障害のG1といえば、大障害コースを飛び終えた後、そして全馬がゴールした後に拍手と歓声が起こります。今回はテレビの前で応援するしかありません。

皐月賞にグランドジャンプ、春のG1前半戦の大一番。2レースとも最高のメンバーが揃いました。必ずや、記録、そして記憶に残るレースとなるでしょう。




今回はここまで。
次回は3歳クラシック初戦を振り返る予定です。オークス、ダービーに向けて早速まとめます。

 

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参考:馬名、成績など競走馬に関するデータはJRA公式サイト