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競馬ページ担当の おかだ です!
このページでは、競馬観戦歴10数年の、まだまだ勉強することばかりのファンが、競馬にまつわるあらゆる話題を気ままに書いていきます。
5月3日に京都競馬場で行われた天皇賞・春(GⅠ・芝3200m)は、クリストフ・ルメール騎手鞍上のフィエールマン(牡5)が優勝。史上5頭目の連覇となりました。
道中は中団の外目を追走。2周目3コーナー過ぎから少しずつポジションを上げていくと、最後は先に抜け出したスティッフェリオを外からかわしました。着差はわずかにハナ差。19年のレースも2着馬とはクビ差。最後の最後に勝ち切れることが、同馬の強さといえるでしょう。
ルメール騎手は18年秋から続く天皇賞の連勝記録を4に伸ばしました。今回の勝利で史上初の4連勝。秋にはさらなる記録の更新も期待されます。
さて、今週は3歳のマイル王決定戦、10日に東京競馬場でNHKマイルカップ(GⅠ、芝1600m)が行われます。3歳のGⅠは、桜花賞でデアリングタクト、皐月賞でコントレイルが、いずれも無敗で制しました。
今回は2頭が無敗で挑みます。2歳女王も参戦。短距離路線で頑張ってきた馬も黙ってはいません。伏兵の台頭が多いレースですが、付け入る隙はあるのか。前哨戦の勝ち馬を中心に取り上げます。
異なる騎手でマイル3連勝~ルフトシュトローム
ニュージーランドトロフィー(NZT、GⅡ)を制したルフトシュトローム。得意の距離で頂点に立つことができるでしょうか。
内田博幸騎手、川田将雅騎手、石橋脩騎手で3勝。全てのレースで乗り替わっていますが、馬自身のパフォーマンスは1戦ごとに上昇しています。
デビュー戦は先行して抜け出し、2戦目は決め手を生かす競馬。NZTは中団やや後方のポジションから、直線で脚を伸ばして差し切り勝ちでした。
3戦すべて中山の芝1600m。今回は東京コースに対応できるかが大きなポイントです。
右回りから左回りコース、そして直線も長くなります。最後の脚を生かす競馬ができる分、直線の長い東京コースに変わっても対応はできるでしょう。
タイムが速い高速馬場ともいわれるコースですが、NZTは1分33秒0で走破。レースを重ねるごとにタイムを縮めており、高速決着になっても勝ち負け可能とみます。
今回の鞍上はダミアン・レーン騎手。4戦目も乗り替わりです。管理する堀宣行調教師ともに、皐月賞(GⅠ)で2着に敗れた僚馬サリオスのリベンジになります。この後のサトノインプレッサの話につながります。
コントレイルに続け~サトノインプレッサ
もう1頭の無敗馬はサトノインプレッサ。素質馬が満を持して東上です。
デビューから2戦、京都の芝1600mで連勝。3戦目の前走は毎日杯(GⅢ)で初の重賞挑戦でした。道中は最後方待機。少しずつポジションを上げると、最後の直線は末脚爆発。圧巻の内容でGⅠに駒を進めてきました。
距離への対応にも関わる気性面での課題を抱えています。距離の長い、皐月賞、日本ダービーのクラシック路線ではなく、マイルのレースを選択してきました。
近年は1800mでの好走実績も上位進出の重要な要素になっていますが、関西馬にとっては関東遠征も大きなハードルです。
17年、単勝1番人気に推されたカラクレナイは1400mを中心に走っていて、関東遠征未経験でした。結果は18頭中の17着。遠征時に敗戦したとしても、関東への輸送経験は、やがて訪れる大舞台への挑戦に向けて大きな財産となっているようです。
僚馬コントレイルは無敗で皐月賞を制覇。今回も矢作芳人調教師と堀調教師による無敗馬対決となりました。サトノインプレッサも同い年のGⅠホースに負けてはいられません。
狙いのレースで頂点目指す2騎
ここでは3歳世代のトップレベルで戦ってきた有力2頭を紹介します。
アーリントンカップ(GⅢ)覇者のタイセイビジョン。同世代の短距離路線を引っ張ってきた馬。ついに大目標のGⅠレースがやって来ました。
2歳時は朝日杯フューチュリティステークス(GⅠ)で2着。優勝したサリオスには完敗でしたが、力は示しました。
休み明けの前走も後方待機の競馬。最後は内に進路を取って抜け出し、2着に2馬身差の快勝でした。
後方からの競馬が予想されるだけに、道中の位置取りと他の有力馬の動きは非常に気になるところです。自分の競馬に徹して、悲願のGⅠ制覇を目指します。
皐月賞の優先出走権を獲得しながら、矛先を変えてきたサクセッション。ベストの距離で頂点を狙います。
前走スプリングステークス(GⅡ)は3着。ここで皐月賞の出走権を確保しましたが、4戦3勝と実績のある1600mの舞台を選択しました。
1800~2000mの競馬に比べれば、当然、上位進出の可能性は高まります。19年6月、今回と同じ東京の芝1600mでデビュー戦を飾りました。デビューの地で、今度はマイル王を争う戦いに挑みます。
マイル路線にシフト~レシステンシア
2歳女王レシステンシアも参戦。桜花賞(GⅠ)2着から、距離適性を考慮してマイル路線にシフトです。
雨の中で行われた桜花賞。先行する競馬から直線で抜け出し、最後まで押し切れるかと思われたところ、デアリングタクトの強襲に屈しました。
控える形でも力が出せることは証明できています。スピードを生かして後続の追撃を振り切る競馬も可能。先行有利の展開に傾けば、牡馬相手でも上位に食い込めるかもしれません。
しかし、いくつか不安材料があります。スピードに加えて1600m以上の距離経験も求められる東京マイル。1400~1600mを走ってきましたが、坂もある長い直線で、先行して最後まで踏ん張れるでしょうか。
関東圏のレース、そして牡馬との対戦も初めて。逃げるか控えるか。初騎乗のクリストフ・ルメール騎手がどのような競馬を選択するか注目です。
それでは筆者の見解です。
今回は、これまでに挙げた有力馬が上位を争う可能性が高いと考えています。ここ数年のような伏兵の台頭は、あまり期待していません。
本命はルフトシュトローム。1600mで負けなし。1戦ごとにタイムも縮めていて、まだまだ底を見せていません。東京コースへの対応だけが焦点で、他の有力馬に比べてマイナス点が少ないと判断しました。
相手筆頭は、皐月賞をパスして勝負に来たサクセッション。1着の可能性も含めてルフトシュトロームと同等レベルの評価で期待します。
他に上位評価はサトノインプレッサ、タイセイビジョン。押さえ候補を挙げるとすればシャインガーネット。桜花賞には向かわず、勝ち星のある東京で行われるGⅠに照準を合わせてきました。牝馬ですが、上位の一角崩しとしては面白い存在です。
レシステンシアは押さえません。スピード寄りの先行馬、牡馬との初対戦、さらに輸送。道悪だった桜花賞後の疲労よりも気になる他の課題をクリアできるかが疑問です。
今回はここまで。
次回は
(GⅠ)。女王、揃い踏みです。
参考:馬名、成績など競走馬に関するデータはJRA公式サイト