受験生の諸君、準備はいいか。
12月に入り、年明けからはいよいよ受験シーズンが本格的に始まります。
今回のテーマは、「高校受験の極意」。
受験勉強のコツ、期間中のセルフコントロールなどについて、20代の都立西高OGがお届け。
前編は「カギは過去問にあり」。
…といっても大したことは言えません。気晴らしにでも読んでいただけたら幸いです。
今やるべきは過去問対策とルーティーン作り
もうすぐ冬休み。だからといって焦ったり、逆にだらけていたりしていないだろうか。
油断は禁物。でも、気張りすぎも良くない。
だから、この時期にひたすら過去問を解くことと、ルーティーンを作ることをお勧めする。まずは過去問対策について。
私立対策が国数英の基盤を作る
都立が第一志望だからといって、私立対策を怠ってはいけない。それどころか、私立の国数英対策が都立の国数英対策にもつながるのだ。
筆者は中3の4月に塾に通い始め、当初苦手だった理社や数学の図形分野も、夏を経てどうにか苦手意識を克服してきた。そして、ようやく取り組めるのが、応用問題や過去問。
過去問は、知っている学校でも何でもいいから、早めに一度は解いた方がいい。
筆者が通った塾の方針としては、直近3年分の過去問は、入試直前にやるためにとっておいて、それ以前のものはガンガンやろうという雰囲気だった。
私立なら、早稲田実業・高等学院・本庄、慶應義塾・志木・女子、豊島岡女子、明治大学付属明治、立教新座、城北、桐朋、中大杉並、国立は学芸大附属などの過去問を解いた記憶がある。
都立の過去問は、日比谷・西・国立・戸山をメインに、自校作成校のものを解く。先生がピックアップした良い問題だけを解いて、解説ということもあった。
男女なんて関係ない!良問を解くべし
えっ、男子校も女子校も解くの?
私立対策、そんなに必要?
そう思われる方もいるだろうが、受験するかしないかは、正直関係ない。
塾のクラスの約3分の1が女子だったが、先生たちは男女で問題を変えることはなかったし、都立志望・私立志望で問題を変えることもなかった。良い問題を解くことで力はつくと考えていたからなのだろう。
筆者は、早稲田高等学院(男子校)の過去問と相性が良く、男子たちを抑えて、何度もクラスで1位を獲った記憶がある。「男に生まれ変わったら、絶対受けるんだ~」みたいなテンションでもいいから、経験を積むことが大切だ。
テスト直しをしてこそ力はつく
あとは駿台模試などの模試の過去問も解いた。
特に数学。
夏の合宿で、基礎もままならない中、一番上のクラスにぶっこまれ、初めて駿台というものを知った。
毎日解いて解いて解きまくったが、もちろん点数が取れるわけもなく、20点レベルを普通にたたき出していた気がする。点数で席順が決まるため、毎日一番前で涙目になりながら授業を受けていた。
しかし、冬になって、駿台に挑戦してみるとなんとか60点を平均してとれるように。たまに、全てがカチッとハマると、90点などの高得点も取れて、興奮が収まらなかった。
どうしてここまで伸びたのか。それはただ過去問を解いただけでなく、解説を聞いて、自分なりに解釈して、直しをしたことに尽きる。
テスト直しは、時間が限られてくるこの時期こそ、ていねいに行ってほしい。頭の中を整理しながら、問題へのアプローチの仕方、手段を増やしておくことが大切だ。あと公式をまとめた公式ノートを作って、ノート1冊丸暗記するつもりで覚えるのもいい。
今は夏からの成長を感じられず、苦しい人もいるかもしれない。それでいい。
本番の2月21日に、自身最高の状態であればいいのだ。
(つづく=mimiyori編集部・五島由紀子)
※筆者は地元の小規模塾通いで、大手塾出身ではないため、セオリーとはずれている部分もあるかもしれません。